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上川町在住の面作家 紺野龍太(こんのりょうた)さんによる個展。
日本の古典芸能にみる「木面」とは一味違う、カナダの先住民族に学んだ彫刻のエッセンスと生命力を感じる作品です。
2020年度 道銀芸術文化助成事業
木面展『ワタリガラスの導き』
会期
2020年11月9日(月)~11月15日(日)
時間
10:00~18:00
初日は12:00より、最終日は17:00まで
会場
らいらっく・ぎゃらりい
札幌市中央区大通西4丁目1 北海道銀行本店ビル1F
出展
紺野龍太
料金
無料
お問合せ
011-233-1029 財団事務局
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トーテムポールと言えば、多くの方がその姿を想像出来ると思いますが、そのトーテムポールをどんな先住民が作ってきたのか、そして、その先住民にもお面の文化があるという事は、あまり知られていません。
北米北西海岸に住んでいた彼等は、日本人と同じ様な海産物を食べる文化があり、その文様や文化は、アイヌ民族にも類似した所があります。私は、彼等に伝わる神話を元に、木面を製作しています。神話の多くに「ワタリガラス」が登場します。北米先住民にとってワタリガラスは、この世界の創造主であり、時に悪さもするトリックスターという存在です。私は、先住民がこの神話により自分達のアイデンティティーや、自然の中で生きる知恵、そして共に生きる為に大事な心の在り様など、次世代へのメッセージをワタリガラスを通して語り継いできたと思います。そして、そのメッセージは私達へのものでもある気がします。
この個展では木面と共にその元になった神話も展示してありますので、木面とその背景にある世界をこの機会に感じて頂きたいです。
紺野龍太
紺野さんはカナダ西海岸の先住民族ツィムシアン族の彫刻家と運命的な出会いをし、約1年生活を共にしながら道具の作り方から彫刻のエッセンス、彼らに伝わる物語を学びました。伝統的な先住民のスタイルに日本を融合させて生命力と躍動感ある木面を彫り出す芸術家として、現在は活動の拠点を自然に囲まれた上川町に置き、道内各地での個展開催やSNSを通じての創作作品の発表など精力的に活動しています。
「ワタリガラスとは、大型のカラスで北米先住民の物語に登場する、創造主の様な重要な鳥」とのこと。作品の写真からもその背景に「伝説」や「物語」を感じる、神秘的な印象を受けます。単なるオブジェやアート作品としての木面でなく、パフォーマンスのための面としての制作も行っているそうで、舞踏家やコンテンポラリーダンサーなど色々な分野の皆様にもご覧いただき、この機会にぜひ興味を持っていただきたいとのことです。ぜひこのチャンスをお見逃しなく!